Page: 1/10   >>
懐中時計鞄
懐中時計鞄

20周年を記念して2011年の年賀状の画像にも使用させて頂いた
懐中時計鞄の制作行程を久しぶりに連載したいと思います。
この鞄のご依頼主様は通常のオーダーとは少し形態が違い
懐中時計・万年筆ケース・ショルダーといったアイテムでお題を頂き
あとは割とおまかせで自由に楽しみながら制作してほしいという
職人としては嬉しくも難しくもある挑戦的なご依頼でした。
何度となく打ち合わせを繰り返し、何度も試作をつくり直し
試行錯誤しながら完成まで約3年半かかった懐中時計鞄。
どうぞご覧くださいませ。
| GO | 03:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
ミラージュ
ミラージュ

使用皮革はフランス原皮のイタリア産ダブルバットのミラージュで
3.8〜4.0ミリ厚あるキャメルとチョコの2色です。
ダブルバットとは部位の名称でお尻の部分を指します。
この部分は繊維束の密度が高く良く充実しているので一番丈夫な部位になります。

ミラージュはしなやかな弾力を持つ銀面に施された「カゼイン仕上げ」が特徴で
薄化粧仕上げのため傷やトラ(シワ)などが隠れにくいのですが
充分に含んだ油分と染料が動く「オイル・プルアップレザー」なので
味わい深くとても雰囲気のあるベジタブルタンニン鞣し革だと思います。

カゼイン仕上げは水に弱いため、濡れ布巾で擦ると艶が落ちるという点がありますが
繊維質の最も緻密な部分を大胆に使用した銀面には光沢があり
使い込むと次第に革本来の持つ地艶が上がるので非常に革らしい経年変化がみられます。
この使い込む程に艶が上がってくる表情、イタリアならではのナチュラル感溢れる
色の出し方は秀逸でとても素晴らしい革だと思います。
十二分に油分が使用されていますので、日々のメンテナンスは乾拭きのみで大丈夫です。
| GO | 04:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
万年筆ケース用絞り型制作1
万年筆ケースをつくるのに際し、色んな種類の万年筆を紹介して頂き
どの万年筆をよく使うか、どれを挿すとバランスが良いか話し合い
最終的にいつも同じ万年筆を挿すわけではないので割と太めの
「モンブラン/マイスターシュトゥック 146」と
「ペリカン/スーベレーン 400」が挿せるサイズで制作することになりました。
角材をまずは大まかに数種類の鉋をつかって蒲鉾型に成形していきます。


万年筆ケース用絞り型制作1
| GO | 03:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
万年筆ケース用絞り型制作2
鉋である程度蒲鉾型に成形したら、万年筆の形にテーパーをつけ
小刀でペン先の形をつくり、サンドペーパーで磨きをかけます。
型が出来上がったら土台に取り付け完成です。


万年筆ケース用絞り型制作2
| GO | 03:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
万年筆ケース用絞り型制作3
絞った革を押さえる雌型も削ってつくります。
絞る革の厚みを考慮して均等に一回り大きな抜き型に削るのが
難しいところです。


万年筆ケース用絞り型制作3
| GO | 03:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
万年筆ケース裏地絞り1
薄く漉いた裏地用の革を水に濡らし型に合わせて絞ります。

万年筆ケース裏地絞り
| GO | 02:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
万年筆ケース裏地絞り2
押さえの型を外すとこのような感じで絞れています。

万年筆ケース裏地絞り2
| GO | 03:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
万年筆ケース表革絞り
先に絞った裏地の上から裏地同様に表の革を絞ります。

万年筆ケース表革絞り
| GO | 03:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
クリップ部分の溝彫り
絞った表裏の革が充分に乾いたら型から外して
ペンクリップ部分の細工をします。

万年筆愛好家のオーダー主様に伺ったところ
万年筆を挿している時は出来る限りクリップが広がらず
クリップに負担が掛からない状態が好ましいとのこと。
極端に言えばワイシャツの胸ポケットの布1枚分とか。
さすがに革をそこまで薄くすると弱くなってしまいます。
一般の万年筆ケースなどでよく見かけるのは
クリップ部分だけ薄い別の革に切り替えて縫い付ける方法ですが
それでも切り替える為には逆に厚みがないと弱くなってしまうので
どうしたら良いものかとあれこれ悩んだ結果たどり着いたのが
丸刀で溝を掘るこの方法。
この方法であればクリップの玉の形で薄くできるので
薄くする革の負担が少なくてすみます。
また、薄くあってほしいのは挿す時の入り口と
奥まで挿しきった時の玉のポジション部分なので
手で漉き加減を調整し、それ以外は厚みを残すことも可能です。
絶妙な漉き加減に調整するのは難しいですが
万年筆の抜き差しに負担が少なくスッキリできたと思います。


クリップ部分の溝彫り
| GO | 03:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
万年筆ポケット側完成
クリップ部分の溝を掘った表裏の革を張り合わせて
菱目を打ち口元を磨いたら手縫いをしてポケット側の完成です。


万年筆ポケット側完成
| GO | 03:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
 next>>

Designer Leathers GO

0002213.jpg 手縫い鞄のオーダーメイド工房 『Designer Leathers GO』の鞄職人GOです。 制作風景や愛猫のことなど日常感じた日々の出来事を記しています。

Calendar

  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< August 2017 >>

Search

Entry

Comment

Archives

Category

Link