この本は、1978年から85年までの間に書いた短い文章のうち、装丁に関するものだけを
まとめたエッセー集である。1の章には雑誌『創文』(創文社)に1979年1月号から
12月号まで「装幀者のノートから」というタイトルで連載したもの、2章には
いろいろな新聞、雑誌に掲載されたもの、3章には朝日新聞日曜版ブックス欄に
1980年6月から81年10月まで連載したコラム「装丁ノート」と
雑誌『太陽』(平凡社)に1984年1月号から12月号まで連載した同名のコラムの
文章を収めた。
(1986年ーあとがきにかえてー)より
1, 本のいのち
2, 五百年後の友に
3, 装丁ノート
著者:栃折久美子
出版社:創和出版
ISBN:491566113X
発売日:1987年1月23日
寸法:210×150×14ミリ・186ページ
定価:1600円
先に紹介した2冊とは違い、これは製本の技術を写真入りで紹介した教本です。
今まで一度も自分の手で製本したことない方でも、身近にある材料で
特別な道具はほとんど使わずに、手製本を楽しむことができます。
そのための手引きとしてこの本を書きました。
材料の種類はできるだけ少なく、日用品のなかで役に立つものはなんでも利用する
という方針をとおして書いたつもりです。
(はじめに)より
1, 下ごしらえとかがり
2, 装本
3, 箔押しとデコール(表紙装飾)
4, 箱のつくり方とまとめ
著者:栃折久美子
出版社:大月書店
ISBN:4272610023
発売日:1984年12月14日
寸法:207×215×24ミリ・215ページ
定価:3500円
ヨーロッパでは数百年の歴史があるルリユール(工藝製本)をわが国に広めた人
と言っても過言ではない栃折久美子さんが装幀技術を学ぶためにベルギーの
ブリュッセルに5ヶ月ほど留学した時のことを書いた栃折さん1冊目の本です。
旅の日記の様な、ルリユールについてのメモの様な、皮革のものづくりに携わる
私にとってはワクワクするほど楽しい物語です。
栃折久美子(とちおり くみこ)
1928年12月7日生まれ、東京女子大学卒業後、筑摩書房に入社。
編集の仕事のかたわら、造本・装幀を手掛けるうち、いつのまにかそれが本業となる。
1967年退社後フリー。
1972年2月から7月にかけての約5ヶ月間ベルギー国立高等建築視覚芸術学校の
ルリユール科に実習生として留学し洋本の原形である手づくりの製本術を学ぶ。
1, マドモワゼルに髭はなかった
2, スタッサール通り71番地
3, モロッコ革の本
4, デュルト氏とその家族
5, イクセルの池
6, ある週末
7, ケルンの国際コンクール
8, 忙しい夏休み
9, あとがき
著者:栃折久美子
出版社:筑摩書房
ISBN:B000J9BM4K
発売日:1975年10月25日
寸法:189×130×13ミリ・209ページ
定価:880円
装幀製本に使う造本皮革を専門に扱ってきた著者ならではの切り口で
なかなか勉強になるおもしろい本です。
この本自体もインド産のゴート革で装幀されています。
それから山羊革と羊革の染革見本が入っていて比べられるようになっています。
柄にもなく私がこうした本を書きましたのも、だいたい皮革に関する本が少なく
まして本の装幀用の革となると1冊もなく、そうした知識の不足から期待はずれの
結果となり、革を使った装幀の価値まで誤解されることをよく聞くからであります。
たとえば装幀用の皮革で革のもつ特製をいちばん生かせるのは山羊革ですが
価格の関係からわが国では羊革が多く使われているのです。
しかも山羊にしろ羊にしろその良否が外見だけではわからないことで
これはどうしても需要者の方々に装幀用皮革の良否判別の知識をもっていただく
ことになるわけです。
そうしたことであえて本書をつくったのですが、これはまた私の革ひとすじに
50何年も生きて来たことの一区切りのまとめの記念でもあります。
(ごあいさつのコトバ)より
編著者:小林栄一郎
出版社:小林栄商事
ISBN:B000J9CPBE
発売日:1969年2月1日
寸法:152×110×17ミリ・220ページ
非売品
製本の技術は、いわゆる職人芸で、一般の人はそれを覚える機会がなく
個々の人がそれぞれ自分の好みで、自分流につくってきた面があったのでは
ないでしょうか。和本に比べ、歴史の浅い洋製本はそれだけ伝統といったものが
ありません。そのため、製本所間でも技術の相違や格差があります。
また機械化が進んで、だんだん手の技術が押しやられ、手作業だけで
製本できる人が少なくなってきています。
この本では、手作業だけで本をつくっている諸(もろ)製本の技術を応用して
洋製本の製本を中心に述べていきたいと思います。
(はじめに)より
1, 本づくりに必要な知識
2, 本づくりの基本
3, 本づくりの展開
著者:天木佐代子
出版社:美術出版社
ISBN:4568321077
発売日:1979年11月20日
寸法:263×187×11ミリ・115ページ
定価:2200円
製本はすべてが難しいことはありません。やさしいことの方が遥かに多いと思います。
まず紙と親しみ、紙の習性に馴れていくことです。糊やボンドの使い分け、
綴じの選び方、中身と表紙の関係と寸法、正しい計測と裁断など、基礎的な知識を
身につけていれば、大きな失敗はないでしょう。作業を確認しながら進めることも
失敗を防ぐのに大切です。裁ち作業と、張りつけ作業を正確に完全に行うことも
良い仕上がりに必要な要素です。本の内容と装丁のバランス、色調など、材料の
選択も大切です。
(序にかえて)より
1, カラー口絵
2, 手づくり本の提言
3, 製本について
4, 製本の道具
5, 製本の材料
6, 中身の仕立て方
7, 装丁と仕上げ
8, デザイン
9, 革装丁
10, 本の修理
11, 改装本
12, 合本
13, フランスの製本技法
14, 思うこと
15, 製本用語
16, 製本材料・道具店
17, 製本教室
著者:倉田文夫
出版社:主婦と生活社
ISBN:B000J7Q1AW
発売日:1982年4月15日
寸法:235×195×15ミリ・135ページ
定価:1800円
ルリユールとは、本を保護し保存するためにひとつひとつの行程にふさわしい
方法を用いて、丈夫な表紙やしなやかな表紙を取り付け、手造りで本を仕上げる
製本技術といえます。これから製本をしようという人にとっては、とりわけ忍耐と
細やかな注意深さが必要であることを強調しておきます。
ルリユールは、それをしてみようとする者に、多くの喜びとこの上ない満足を
もたらしてくれる工芸といえます。職人であっても、アマチュアであっても
この仕事では、さまざまな形の創造やあらゆる美の追求を体験できるでしょう。
(序文)より
第1章:道具、基本材料、本の判形
第2章:半革製本
第3章:ブラデル装本(羊皮紙製本)
第4章:総革製本
著者:アルフレット・ル・ベイリィ(貴田庄 訳)
出版社:沖積舎
ISBN:4-8060-4542-X
発売日:1991年9月25日
寸法:257×186×10ミリ・104ページ
定価:2300円
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